車中泊での旅行を経験しておくと、災害時などに、その知識やノウハウを活かすことが出来るでしょう。
万が一、震災などの災害にあってしまったときは、
『自力で3日間過ごすことが出来れば助かる』
と言われています。
とにかく、災害にあってしまったら、車中泊の知識をフル活用して、最初の3日間を乗り切ってください。
阪神淡路大震災や中越沖地震、能登半島地震のときも、家が崩壊し、車の中での生活を余儀なくされた方が大勢いました。
その中には、ロングフライト症候群(エコノミークラス症候群)を引き起こして死亡してしまう方もいました。
もし、その方たちに車中泊の正しい知識や経験があったら、このような事故も起こらず、もう少し楽に避難生活を送れたかもしれません。
また、公共の避難所では、ペットと一緒に非難することができない為、やむを得ずペットと一緒に車の中で避難生活を送っていた方もいたといいます。
車の中での生活を快適にするコツは、なんと言っても‘温度管理’と‘姿勢’です。
これは、車中泊において基本中の基本です。
普段から車の中に最低限の準備をしておけば、いざという時少しはマシな生活が送れるはずです。
車の中で少しでも楽に過ごす為には、
『体が真っ直ぐ伸ばせる』ことが最も重要です。
寝るときは、寝返り用のスペースも確保できるとより良いでしょう。
また、寝るときはシートを倒すだけではなく、難しいですが寝袋やエアマットを常備しておくと、より快適になるはずです。
車中の温度管理に関しては、ほとんどの人がエンジンをかけてエアコンやヒーターを使用するでしょう。
しかし、これは危険です。
バッテリー上がりやガソリン切れ、さらには一酸化炭素中毒の危険性もあります。
実際に、中毒や車両火災で命を落としている方もいます。
避難生活のときに車で移動するのは難しいので、
暑さ対策としては、窓にネットを張り風通しを良くしておくしかありません。
日中は、日陰に駐車しておきましょう。
そして、忘れてならないのが‘水分補給’です。
実際問題、避難生活のときは車中泊に限らず、水の確保は困難です。
ですので、普段から車には水を3リットル以上確保しておきたいものです。
冬場の車の避難生活は、窓にカーテンを張ったり、保温マットを活用したりと、車中泊の知識が大変役に立つでしょう。
何にしろ、『備えあれば憂いなし』と言うように、
いざという時の為に道具だけではなく、知識や経験も備えておくと良いでしょう。